運動で認知症予防

認知症を運動で予防する

極端な運動不足は体の活動能力を低下させ、ひいては脳の活動をも低下させてしまいます。適度な運動は、認知症予防につながっていくのです。
運動と言えば、まず歩くことです。歩くことは何でもないように見えますが、現実には脳のいろいろな場所の機能を使いますので、歩くことによって脳のいろいろな領域が刺激されて、脳の代謝と循環が活発になります。また、筋力の低下も抑えることができます。
日常生活動作の障害と知的機能の低下との間には密接な関係があります。歩くことができなくなると知的機能が低下し、知的機能が低下すると運動機能が低下すると言った悪循環にはまっていってしまうのです。
体操をするおじいさん年をとったからと歩くのをおっくうがらず、積極的に体を動かし寝たきりにならないように気を付けることが認知消予防には大切です。正しい姿勢で、転ばないように注意しながらマイペースで無理せず歩くのがよいでしょう。
また、手をよく使うことも大切です。手を使って作業をすることは、複雑な巧緻(こうち)運動をすることになります。これは、脳の機能を活発にするためにも重要なのです。楽器を奏でる、絵を描く、キーボードを打つなどは、手を使うとともに思考能力を使うことにもなりますので、認知症予防のためにいっそう効果的です。

無理な運動は禁物

運動が認知症の予防に欠かせない要素であることは間違いありません。これは年齢には関わりなく、寝たきりを防止する上でも身体を動かすことは非常に大事なことです。

この運動、高齢になればなるほど敷居の高いもの、敬遠しがちなものになりがちです。年をとるにつれて筋力も気力も衰えてくるし、疲労も溜まりやすく、その回復にも時間がかかるようになります。さらに、運動に対するイメージも「苦しいもの」「耐えるもの」などのネガティブな方向に傾きがちで、「楽しい」「気持ちがいい」などというポジティブな発想はなかなか出てこないものです。
でも、運動が必ずしも苦しいものや耐えなければならないもの等激しいものであるとは限りません。特に高齢者の場合は、激しい運動などは望むべくも無いものであって、そんなことをしたらかえって健康を害してしまいます。
ここで言う運動とは、ウォーキングやストレッチなど簡単な運動でよいのです。もちろん、のんびりとした散歩も運動の内です。重要なのは、一時的に激しい運動をすることではなく、無理の無い範囲の軽い運動を継続的に行うことを心がけることだと思います。

出来もしないような高い目標を設定し運動に置き換えてしまうと、長く続けていくことはなかなか難しいことでしょう。そうではなく、自分で許容できる範囲の運動をのんびりと継続的に続けていく様にしてみて下さい。

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