食事で認知症予防

食事で認知症を予防する

脳血管性認知症は、そのベースに動脈硬化があり、脳の血管の病気は、適切な対処でその進行を止めることが可能です。つまり、動脈硬化を防ぐ食事を中心とした生活習慣を心がけることで、認知症の予防につながっていきます。
ということで、食事は、塩分と動物性脂肪を控え、バランスの取れたメニューを心がけましょう。

食塩摂取は、1日10グラム以下がよいと言われています。高血圧の人は6グラムを目標に、また、たんぱく尿が出ている人は6グラム以下にしましょう。みそ汁(1杯で食塩2グラム程度)などは薄味で、しょう油や味付けの食塩なども極力抑えるようにすれば、ほぼ1日10グラム程度にできるでしょう。その他、漬け物や佃煮など、塩味の濃い食品の摂りすぎにも気を付けましょう。
食事中のコレステロールは極力減らし、脂肪は1日20~30グラムに制限し、動物性脂肪を減らしリノール酸を多く含む植物性脂肪を多く摂ることを心がけましょう。また、脂肪のみならず糖質も併せて制限する必要があります。
焼き魚1日の総摂取カロリーは1,500~1,800キロカロリーが目安となります。高齢者も老化にうち勝つ活動力を維持するためには、良質のたんぱく質は多く摂るべきです。もちろん食物繊維、ビタミン、ミネラルの摂取にも心掛けなくてはいけません。そのためには野菜、海藻を摂りましょう。いずれにしても食塩、動物性脂肪は少なくして、バランスのとれた食事をしましょう。

認知症の予防に良い食物

食  品 有効成分 効  用
コリン 脳の記憶形成を助ける。血管を拡張し、血圧を下げる。
レバー ビタミンB12 脳の働きに関与。記憶力・集中力を高める
背の青い魚 DHA 神経細胞を修復、活性化。血流をよくし、血管障害を予防。
ナッツ類 ビタミンE 細胞を破壊する過酸化脂質を抑え、動脈硬化やしみも防ぐ。
大豆製品 レシチン 血管壁に付着したコレステロールを溶かして動脈硬化などを防ぎます。。
納豆 ナットウキナーゼ 血栓を溶かす作用ががある。動脈硬化の予防や改善に効果がある。
コーヒー トリゴネリン 脳の神経細胞を活性化し、学習能力や記憶力を高める。
長ネギ リン脂質 脳の神経細胞を守っている細胞膜の主要な構成要素。
玉ネギ ケルセチン 血液をサラサラにして、血管壁や毛細血管を強くする。
焼きにんにく メラノイジン 抗酸化作用で脂質の酸化を防いだり、コレステロール値を下げる、血糖値を正常に保つなどの働きがある。
ごま ビタミンE、B12 脳内の血管を丈夫にして血圧を安定させ、血流を改善し、新陳代謝も活発にする。
しいたけ エリタデニン 血液中におけるコレステロール量を調整する働きがある。
フィトステリル コレステロール値や血圧を下げる。 総合的に働いて認知症を防ぐ。

良く噛むことが大切

食事の時、何回ぐらい食べ物を噛んでいますか。とはいっても、堅いものや柔らかいものなど様々なので一概には言えないでしょうが、よく言われるのは、「30回噛もう」ですかね。
噛むことは脳に刺激を与え、記憶の中枢である海馬を活性化させるのだそうです。ですから、堅めの食べ物を意識的に良く噛んで食べることを心がけることで認知症の予防に貢献するかもしれません。
高齢になってくると、良く噛む前提となる「歯」が残っていないということもままあるでしょう。自分の歯でないと十分に噛むことが出来づらくなります。そうなると、噛むのがツライので柔らかいものばかり食べるようになり、栄養バランスにも影響が出てきてしまいます。そのような状態にならないためにも、いつまでも歯を大事にすることが認知症予防には効果的なのです。心ならずも、虫歯や歯槽膿漏などによって歯を失ってしまった場合は、きちんと治療を受け入れ歯などを利用するのも認知症予防につながっていくのでしょう。入れ歯安定剤も良いものがあるようですし…。

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