ペットは認知症の予防に効果的
ペットを飼うと認知症の予防に役立つと言われています。
最近はペットブームなのだそうです。
単にペットという範囲を超えて、家族の一員としての存在にまでなっています。ペットにかける費用は糸目をつけないなどの、溺愛もそこら中にあふれています。また、ペットを中心として、人と人との絆が深まることも少なくありません。はじめはただ可愛いからと飼い始めたものが、時間がたつにつれて愛情がわいてきて、一緒にいるだけで心が穏やかな気持ちになったりしてくるから不思議なものです。
この感情は、脳の中にあるミラーニューロンという神経細胞の働きによるところが大きいと言われています。ペット自身が心、感情を持つかどうかは別として、飼い主である人間には心が存在します。この心の原型がミラーニューロンと言われるものです。
この神経細胞は脳の前頭葉にあり、相手の身振り手振りを物まねするように働きます。ミラーニューロンで相手の動作をまねることにより、相手の気持ちや行動を予測することができます。これが心の原型であると言われているのです。
人は、このミラーニューロンによって心を発達させてきた…といっても過言ではありません。
人間はペットを見た時、そのペットの仕草をミラーニューロンと以前からの記憶によって照合させて、ペット自体に心があるように感じているのです。そういった意味では、ペットはぬいぐるみでも良いといえますが、自発性を持って活動するという点では、本物のペットの方が優れています。
また、ペットとのふれあいがもたらす人の心身への効果についての研究も進んでいます。
- ペットは高血圧患者のストレスを軽減する
- ペットを飼っている人は心臓病になりにくい
- 子どもはペットと遊ぶことから思いやりの心を養う
- お年寄りの健康に良い結果をもたらす
など、さまざまな症例が報告されています。
飼い猫の背中をなでるだけで、高齢者のストレスが改善されたという例も聞いたことがあります。たしか。テレビ番組でしたけど…。
犬や猫を飼うと、特に犬の場合は散歩に連れて行かなければなりませんので、体力の低下を防ぐ意味でも役立ちますし、また、同じ犬を飼っている人との交流も生まれてくるでしょう。そうなると、認知症にかかっているヒマなどなくなるかもしれませんね。
いずれにしろ、飼い主とペットとの心の交流が、生活に対する充実感をうみ、認知症の予防に役立つのだといえそうです。