ホスファチジルセリンとは
ホスファチジルセリンは、動植物の細胞の「膜」に含まれるリン脂質の一種です。脳の神経細胞の膜ではリン脂質の10パーセント前後をホスファチジルセリンが占めています。人間は体内でホスファチジルセリンを作り出せないので食品から摂取するしかありません。食品由来のホスファチジルセリンはセリンに脂肪酸がついた大きな構造をしているため、体内で吸収されたあとセリンや脂肪酸に分解され血液脳関門を通過し、脳の中で再構築されます。大きな構造のままでは血液脳関門を通過できないためです。 脳中のホスファチジルセリンは新陳代謝で絶えず入れ替わっているので、新たに補給しつずけないとどんどん減少してしまい、脳の老化や認知症、ストレスによる精神不安を引き起こす大きな要因になると考えられます。
ホスファチジルセリンの原料
日本国内で大豆からホスファチジルセリンを大量生産できる技術が確立されたのは2001年のことです。現在、日本の市場に出回っているホスファチジルセリンの栄養補助食品は大豆から抽出されたホスファチジルセリンを原料に作られているものがほとんどです。
ホスファチジルセリンの脳に対する作用
神経細胞の新陳代謝を活性化
ホスファチジルセリンが脳内に豊富に存在することで、細胞内外の物質の流れが円滑に保たれ、老廃物が排出されて新陳代謝が活発になります。
ANGF産生の利用効率
神経細胞は自ら神経成長因子 (NGF=Never Growth Factor) を作って放出しそれを利用していますが、ANGFの減少はアルツハイマーの一因といわれています。
脳のトラブルの予防と改善
ホスファチジルセリンは、加齢やストレスによる神経細胞のダメージを防ぐので、すでに神経細胞が傷害され記憶力や集中力が衰えていたり、精神不安などの症状が出ている人や、脳の神経細胞が大量に死滅している認知症の人が摂取すると、症状の改善や克服に有利になると期待されています。
ホスファチジルセリンの有効な具体的症状
- 加齢による脳の衰えを予防�A改善する
- 各種ストレスを和らげる
- 記憶力を高める
- うつを改善する
- 筋肉増加に役立ちスポーツサプリメントとして利用できる
- 体内時計の調整に効果的に働く
- キレやすい子供の症状を改善する
- てんかんの発作を減らす
- 痴呆を併発したパーキンソン病を改善する
- ADHD (注意欠陥多動性障害) を改善する。
ホスファチジルセリンの摂取法
ホスファチジルセリンの一日摂取量の目安は100~200mgです。ホスファチジルセリンはきわめて安全性の高い食品で、問題となるような副作用はほとんど報告されていません。
他の健康食品と組み合わせてとっても問題なく、むしろヤマブシタケやイチョウ葉エキスとの組み合わせで、より大きな効果が得られる場合があります。
ホスファチジルセリンの摂取とあわせて正しい食習慣と適度な運動を心がけるとより大きな効果が期待できるでしょう。
ホスファチジルセリンサプリメント